ここ数年テレビドラマや邦画が面白くないな~って思っているそこのあなた。

わたしも「なんでこんなに面白くないんだろう」と思って調べてみたら、オリジナル脚本のドラマが少なくて、漫画が原作のドラマばかりなことに気が付きました!

そう、いわゆる「実写化」ばかりで一つのブームとばかりに乱立しているのです。

なぜこんな印象を抱くほど原作漫画のドラマや映画が増えてしまったのでしょうか?

考察してみたので見ていってください!

原作漫画のドラマが増えた理由

漫画やアニメの実写化が発表されると様々な意見や感想が飛び交います。

「あの懐かしい漫画が実写化するのか!」、「てかあれ実写でやるのぜってームリっしょwwwでもやるなら観るw」、「キャスティング見るまで安心できないけど、これはいいニュース、のような実写化を喜んでいるファンの方々。

一方で「また原作破壊するのか!!!」、「製作スタッフは何もわかってねーから、またつまらなくするんだろうな。。」、「あの漫画実写化するとかダレトクよ」などと実写化に批判的なファンの方々。

自分の印象だと批判的な意見の方が多いです。

でもこれが実写化が増えた理由の一つと考えています。

ん?どういう意味だって?

つまり、元々ファンを獲得している原作を実写化すれば、そのファンが実写化に対して様々な意見を発信して「その実写化される作品とドラマや映画への注目度が格段にアップする」ことが見込めるから、です。

確かに、次クールのドラマの制作発表があった時に、原作が有名漫画だった場合、その話題性は原作なしのドラマよりはるかに大きくなります。

でもその話題は大体否定的になってしまうのだから意味ないんじゃない?って思いますよね。

それでも漫画の実写化をせざるを得ない事情があったのです。

原作漫画のドラマ、映画を作らざるを得ない理由

ドラマや映画を作るときに大事なものってなんだかわかりますか?

キャスティング、脚本、演出、、などなどいろいろありますが、なんといっても大事なのは「カネ」です。

つまり製作費をどれだけ集められるか、が勝負になるのです。

そもそもですが、例えばこのドラマを撮りたい、とプロデューサーが企画を立てたとしても、その企画にカネを出すのはスポンサーです。

スポンサーがカネを出さないとどんなに面白い企画を立てたとしても作品を撮ることができません。

スポンサーがカネを出す基準は、「自分の会社の名前が売れること」、そのために「そのドラマが面白くて人気が出る必要がある」のです。

しかし、言葉は悪いですが、スポンサーはその企画の作品が人気が出るかどうか判断できる目は持っていません。

そのため、「原作がすでに人気がある」かどうかを判断材料としてしまうのです。原作が人気があればそれをもとにして作った作品もファンが見てくれるし人気がですだろう、ということです。

こうなると原作なしのオリジナルドラマは勝ち目がありませんので、特に若手の脚本家やプロデューサーは人気のある漫画ありきで企画を立ててしまうことになります。

時々あるオリジナルドラマはもうすでに人気作品を作ってきている脚本家やプロデューサーだから作成が可能になっているのです。

このままだと良い脚本家さんが育っていかないな~って少し心配です。10年後、20年後にはオリジナルドラマなんて存在しなくなるんじゃないかとも思ってしまいますね。。

ところで、原作漫画の作品ってファンからは失敗作って言われることが多いですが、それでもどうして実写化の流れが止まらないのでしょうか?

上でスポンサーの意向があると言いましたが、実際に失敗作で不人気作品が多ければスポンサーも安易に許可を出さないんじゃないか。

「漫画を実写化して成功した作品がない」というのであれば、少なくとも実写化作品の制作数は年々減少していくはずです。

しかしその数は増えている印象を持ちます。
ということはもしかしたら「実写化作品は人気がある」といえるのかもしれません。

ネガティブ意見が多いためポジティブ意見が見えなくなっている可能性があります。

実写化の成功の定義を、先ほどから話に上げているスポンサーから見た成功、つまり商業的に成功している、として見てみることにします。

続きをご覧ください。

実は原作漫画の作品は成功している

実は商業的に見ると、原作漫画の作品の多くは成功している、といえます。

どういうことかご説明します。

ここでは映画に絞って考察したいと思います。理由は映画は興行収入が明確に出てくるため判断しやすいためです。

テレビドラマも視聴率という指標はあるものの、母集団が不明確ですし放送時間枠、また放送曜日でその基準がコロコロ変わってしまうため考察対象から外させていただきました。

一般的な映画の成功とされる興行収入の基準は「10億円」と言われています。製作費や配給費次第ですが利益が出る水準といえそうです。

なお「30億円」を超えると大ヒットだそうで、時々見る100億円単位の興行収入は化け物級なんですね^^

さて、それでは原作が漫画の実写化映画の興行収入10億円超の作品はどれだけあるのでしょうか?

・『ROOKIES 卒業』 85.5億円
・『THE LAST MESSAGE 海猿』 80.4億円
・『花より男子ファイナル』 77.5億円
・『BRAVE HEARTS 海猿』 73.3億円
・『LIMIT OF LOVE 海猿』 71.0億円
・『テルマエ・ロマエ』 59.8億円
・『るろうに剣心 京都大火編』 52.2億円
・『デスノート 後編 the Last name』 52.0億円
・『信長協奏曲』 46.1億円
・『ALWAYS 続・三丁目の夕日』 45.6億円
・『テルマエ・ロマエ Ⅱ』 44.2億円
・『20世紀少年 最終章 ぼくらの旗』 44.1億円
・『るろうに剣心 伝説の最期編』 43.5億円
・『のだめカンタービレ 最終楽章 前編』 41.0億円
・『SPACE BATTLESHIP ヤマト』 41.0億円
・『NANA』 40.3億円
・『20世紀少年 第一章 終わりの始まり』 39.5億円
・『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』 37.2億円
・『暗殺教室〜卒業編〜』 35.1億円
・『ごくせん THE MOVIE』 34.8億円
・『どろろ』 34.5億円
・『ALWAYS 三丁目の夕日’64』 34.4億円
・『GANTZ』 34.0億円
・『進撃の巨人(前篇)』 32.5億円
・『ALWAYS 三丁目の夕日』 32.3億円
・『ヤッターマン』 31.4億円
・『映画 怪物くん』 31.3億円
・『L change the World』 31.0億円
・『クローズZERO II』 30.2億円
・『20世紀少年 第二章 最後の希望』 30.1億円
・『るろうに剣心』 30.1億円
・『デスノート 前編』 28.5億円
・『暗殺教室』 27.7億円
・『GANTZ PERFECT ANSWER』 26.8億円
・『ホットロード』 25.2億円
・『僕等がいた 前篇』 25.2億円
・『クローズZERO』 25億円
・『ルパン三世』 24.5億円
・『金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』 23.8億円
・『ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ』 23.6億円
・『デトロイト・メタル・シティ』 23.4億円
・『ストロボ・エッジ』 23.2億円
・『大奥』 23.2億円
・『カイジ 人生逆転ゲーム』 22.5億円
・『土竜の唄 潜入捜査官 REIJI』 21.9億円
・『ヘルタースケルター』 21.5億円
・『僕の初恋をキミに捧ぐ』 21.5億円
・『モテキ』 21.5億円
・『ライアーゲーム 再生』 21.0億円
・『寄生獣』 20.2億円
・『アオハライド』 19億円
・『ホタルノヒカリ』 18.8億円
・『BALLAD 名もなき恋のうた』 18.1億円
・『カノジョは嘘を愛しすぎてる』 17.8億円
・『今日、恋をはじめます』 17.7億円
・『バクマン。』 17.6億円
・『BECK』 17.6億円
・『海猿』 17.4億円
・『僕等がいた 後篇』 17.2億円
・『クロサギ』 17.1億円
・『進撃の巨人(後篇)』 16.8億円
・『海街diary』 16.8億円
・『ちはやふる-上の句』 16.3億円
・『岳-ガク-』 16.3億円
・『アイアムアヒーロー』 16.2億円
・『カイジ2 人生奪回ゲーム』 16.1億円
・『宇宙兄弟』 15.7億円
・『君に届け』 15.3億円
・『CASSHERN』 15.3億円
・『寄生獣 完結編』 15.0億円
・『僕だけがいない街』 14億円
・『新宿スワン』 13.3億円
・『予告犯』 13.1億円
・『黒崎くんの言いなりになんてならない』 12.3億円
・『ちはやふる-下の句』 12.2億円
・『神さまの言うとおり』 12.2億円
・『映画 妖怪人間ベム』 11.7億円
・『近キョリ恋愛』 11.7億円
・『カムイ外伝』 11.2億円
・『好きっていいなよ。』 11.0億円
・『あしたのジョー』 11.0億円

引用元:https://type-r.hatenablog.com/entries/2015/06/20

なんと80作品も10億円を超えていました!
30億円を超えている作品は31作品です!

これは驚異的な数なんじゃないでしょうか?

一つの基準を上げますと、85億5000万円の興行収入の『ROOKIES 卒業』は、同時期に公開された『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の興行収入80億円より多いです。

ハリーポッターシリーズは世界的に人気のある作品なので、これに勝っていることを考えると「原作漫画の映画は人気がある」と言えると考えられます。

実写化に反対する人たちが主張する「実写化作品は人気がない」という意見は少なくとも商業的には否定できるのではないでしょうか?

作品を見る側も原作があるので安心して見られるということもあるんでしょうね^^;

しかし原作がないことはそんなに不安なのでしょうか?
そんな時は事前に感想が見られたり、動画が無料視聴できるなら安心ですね!

最後に

原作が漫画の作品が増えている理由を考察してきましたが、いかがだったでしょうか。

結局のところ、原作があってもなくても視聴者からすれば面白ければ良いんですよね笑

これからも製作者には面白いものを作り続けてほしいです。

いち視聴者としてこれからも良い作品を見続けたいと思います^^

それでは!

この記事を書いた人

テニスおじさん
テニスとドラマとラーメンをこよなく愛する30代。
ラーメンの食べ歩きはライフワークの一つです。
醤油、塩、味噌、とんこつのベーシックな味に加え、最近は鳥白湯や牛骨、坦々麺などの店も開拓中。